祝、ブログ更新2000回目(星景写真に関する考察(29))

はしり梅雨でスッキリしない天気が続き星空画像の釣果が無いこととブログ更新2000回目の節目になりますから、本日は過去画像紹介と『星景写真に関する考察』を更新いたします。

まず、過去画像の紹介は、月没の時間帯に月光由来の斜光を風景に反映させた星景写真になります。

200102_6(z7).jpg


撮影日時:2020年2月1日(22h49m 露出5sec×8枚加算平均)
撮影地:北軽井沢
カメラ:ニコンZ7(ISO3200)
レンズ:LEICA SUMMILUX-M f1.4/21mm ASPH(F2.8)
レタッチ:Nikon Capture NXD+Nikon Capture NX2+ステライメージ Ver.7

紹介画像は上弦の月が没する1時間前の斜光を反映させた浅間山系(浅間山&黒斑山)と冬の大三角をコラボさせた作品で、バックグラウンドのブルーは月光由来のレイリー散乱ですから意図的に色温度調整でブルーに仕上げた不自然な感じが無く、長時間の鑑賞が苦にならない表現になったように思います。


それでは、星景写真に関する考察として星景写真における「不便益(ふべんえき)」について考えます。

聞き慣れない言葉ですが、不便の中の効用や豊かさに着目し、そこに積極的な価値を見出す「不便益」という考え方を京都大学、川上浩司教授が提唱されています(下図参照)。

この「不便益」を意識したのは、一昨年の12月から始まったリタイア生活で身体機能、認知機能を低下させない生活習慣について考える機会が多くなったのがキッカケになります。

具体的には、高齢者の交通事故がクローズアップされた昨年(2019年)4月の東京・豊島区東池袋で起こった自動車暴走事故になります。

この高齢者のアクセルとブレーキの踏み間違いは身体機能、認知機能の低下に由来します。

そして、当方のライフワークである星見遠征(星空撮影)を長く継続するには身体機能、認知機能を低下させない生活習慣を身に付けなければとの思いに至ったしだいです。

ここで、高齢者のアクセルとブレーキの踏み間違いの例で考えるとオートマ(AT)車ゆえに運転スキル低下に気付かない便利害(便利だけど害がある)に至ったと考えられます(下図参照)。

逆にマニュアル(MT)車であればアクセルとブレーキを踏み間違えてもエンストやノッキングで暴走には至らないし、運転スキル低下にも気付きやすく免許返納の判断がしやすいという不便益(不便ゆえの益がある)を享受できます(下図参照)。

また、何でもスマホで完結できてしまう今の時代は、便利益不便害しか見えない時代になっているように思います。

ガラケー時代は、まだ「漢字が書けなくなった」、「電話番号が覚えられなくなった」、「道路が覚えられなくなった」等の便利害が意識できましたが、スマホ時代になりスマホがある前提で考えるため便利害と云う概念がなくなりつつあるように思う今日この頃です。

不便益.jpg


前置きが長くなりましたが、ここから星景写真における「不便益」を具体的に考察して行きます。

デジタルカメラは星景写真を撮って直ぐに撮影結果が分かり、構図、ピント、絞り、感度、露出時間等の設定値の可否が瞬時に判断できること、各種設定値がメタデータとして記録できること、撮影時の各種設定値が甘くても画像処理でリカバーできることが便利益として挙げられます。

一方、フィルムカメラ時代は経験に基づいたデータ蓄積が必要で、撮影現場では結果が分からないことから、英単語を覚えるときに使った「単語カード」に一枚一葉形式でチェック項目(構図はよいか、ピントはよいか、絞りはよいか、フィルム感度はよいか、露出時間はよいか、夜露対策はよいか、etc.)を書き込み、撮影前にそれを読み上げることでポカミスを抑止していました(この読み上げをウオークマンに録音し、後で文字起こししてデータ蓄積にしました)。

また、フィルム時代のリカバー手法は24枚撮影ロールフィルムに試し撮り1枚のみを撮影してフィルムを交換し、交換したフィルムは試し撮り条件で目的天体を撮影プラン通りに撮影する手法を使っていました(一晩で数枚しか撮影できなくてもフィルム2本を使用する不合理な手法)。

この手法は、試し撮り1枚のみを先行現像(標準現像)した結果で、露出の過不足を確認し、撮影プラン通りに撮影したフィルムの標準現像、増感現像、減感現像の判断にしていました。

この時のプロラボ店員とのやり取りにおいて、1本先行で、あと保留、そして、先行現像が上がると結果を見て、保留分は+1/3増感してねと指示するのがプロポイ感じで楽しみでした。

いま考えると不便害でしかない撮影方法のように思えます。

しかし、フィルム時代の不便は、不便ゆえの緊張感、集中力、フィルム現像を待つ高揚感が不便益として楽しめたように思います。

まあ、フィルム時代の経験あっての不便益のように思います。

つまり、生きてきた時系列の中で比較出来る多くの知見を持つ中高年だから云えることでデジタルカメラしか知らない世代には通じない不便益かも・・・。


ここまで読んでいただくと、過ぎ去った昔をやたら美化するノスタル爺さん不便益と云う言葉遊びをしているように見えるかもしれませんが、約30年前に作成したチェック項目を羅列した「単語カード」をひっぱり出し、デジタルカメラで撮影する前にチェック項目を読み上げると緊張感、集中力が増幅する事実があります(単なるルーティンの効果かも?)。


まとまりのない考察を長々と書いてきましたが、最後はブログ更新2000回目の挨拶で締めたいと思います。


弊ブログは、2008年7月5日に星空写真ブログとして開設し11年11ケ月で2000回目の更新となりました。

ブログを開設した当初は三日坊主に終わるかなと思っていましたが、今で言う「SNS疲れ」もなく2000更新まで継続できたことに自分自身で驚いています。

この間に多くの訪問をいただき多大なるご支援、ご鞭撻を賜りましたことを心より感謝申し上げます。

また、このささやかなブログ交流を大切にし、これからもマイペースで継続していくつもりです。

今後ともよろしくお願い致します。



過去の『星景写真に関する考察』(1)~(28)は
下記URLを参照ください。
URL:https://05401218.at.webry.info/theme/f4d2e12cb4.html
























































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この記事へのコメント

2020年05月30日 20:07
こんばんは(^^)
2000回更新おめでとうございます!&ご苦労様ですm(__)m
素晴らしい作品を撮影しながらこれだけ続けられるのは凄い事ですね!
これからも楽しみに拝見しています(^^)
くまくま
2020年05月30日 23:38
ちむらさん こんばんは
祝福コメントありがとうございます。
ブログが継続できているのは、「承認欲求」や「親和欲求」を満たす『綺麗、上手い』でとどまらず、新規性、進歩性を常に追求し『鑑賞者へ感動や心の揺さぶりを与える』と云う理念が原動力になっているように思います。
ひろたろう
2020年06月03日 13:47
ブログの2,000回更新おめでとうございます🎉
いつも素晴らしい画像を拝見し天文熱を煽って頂いております。
今後の活躍をご期待しております。
くまくま
2020年06月03日 19:56
ひろたろうさん こんばんは
祝福コメントありがとうございます。

コロナ禍がおさまれば遠征にさそってください無対人遠征がつづき、星談義が恋しくなっています・・・。